ラディゲとシミュラクル

ブックマークに、コメントを書き散らした中で マルトについて述べてたとこが、気になってた。 「肉体の悪魔」を、ひさしぶりに読みなおす。 16の時に買った本だった。前いつ読んだのか 覚えてない。途中、ページの間にタバコの灰が 落ちてたりするから、2…

100物語

昨夜、シシリアで。 六本木交差点アマンド地下。老舗イタリア料理屋。 ピザやパスタが中心。昔の味。そんなに高くない。 行くのはじめて。 最近、なぜか皆、レトロなとこが落ち着くとかで この手の店へ、やたら入りたがる。 赤白チェックのテーブルクロス。…

光速度文化

オヨヨ書店に頼んで市場で落としてきてもらった 雑誌「ぴあ」バックナンバー10年分ほぼ揃いが 届いたので、読みはじめる。 流石に東京では精神的にキツいし場所もとるので 広げる気にならない。 87年くらいまである。積み上げると1メートル 以上になる…

戦争機械としてのパタフィジック

西鶴とボードレールを結んだ直線を延ばした所に この私は、いるのだった。 自身も「射て見たが何の根も」と回想したように 40になってすら、ぐうたらな遊び人のまんまで ひと晩で25000句を吟じたと伝えられる西鶴。 そしてジュール・ムケが「ラテン詩…

SNSの使いかた

寝てると遠くから、鐘の音がするようになった。 ドッグレグの5番ホールで、後続のパーティーへ 存在を知らせ、ショットを許可する鐘。 日曜にゴルフ場があいたらしい。 たしか100軒ほどあるはずの山小屋は、どこも まだ無人のまま。そのうち連休を前に、…

ベビーリーフのキッシュ

よく晴れる。 山を少しおりたとこの畑では、週末ということも あって、トラクターが数台、くわ入れはじめてる。 まだまだ、ひばりの囀りの方がよく聞こえるほど。 牛舎の入り口にかけられた、銀色の保温シートも そのままにしてある。 もうちょっと先までい…

イワタケとオニグルミの玉子炒め

30時間ふり続いた雨もあがり、午前中はずっと ベッドの中から、青空に流れる雲を、ながめてた。 ときどき、目が疲れると「アナバシス」を読んだ。 クセノポンは、コンビニで新作食玩をチェックし ファミレスで季節のデザートを注文できる、史上 初の現代人…

フキノトウのパスタ

ちょっとまえから、どこへ行って、なにを見ても 動物園のクジャクがその羽根をひろげ、美しさを 競ってるようにしか感じれなくなってしまってた。 どす黒く変色した足元のコンクリートへ、時たま みどりに光る矢をふりまきながら。 夜中、散歩へでかけ移転後…

日本人はなぜ逃げないか

id:hokusyu さん経由。 それは簡単な話で、日本はご存知 「赤信号みんなで渡れば怖くない」 の国だからである。皆で渡らないと何が怖いかに ついて、大半の者が 「クルマ」 と答えるだろうが、それは間違ってる。この国の 市民社会は、江戸時代から互いを監…

セソーラス西麻布1991

2月3日発行の、隔月「西麻布・太陽新聞」より。 『某老舗クラブ閉店!?』 −ついさっき、1丁目のホルモン飲み屋で小耳に はさんだんですが…そういえば昔結婚パーティも ありました。ホントになくなっちゃうの!?− 刷りモノではこれが1番、速かったのだ…

「軍の関与」は「隊長命令」か

三島由紀夫は、己の誕生した瞬間の記憶があると いってたそうだが、私をはじめ凡人は、おととい 食べた晩御飯も、はっきりしないものである。 可能なかぎり時をさかのぼると、個人的には3歳 くらいだろうか。中庭へ遊具がわりに置かれてた ポインター号が、…

2ど目の嵐は2日、続いてそして春がやってきた。 ケヤキ並木の先だけが、黄緑いろにふくらんでる。 まだ道路から見上げても冬の樹なままなのだけど 同じくらいの高さまで昇ると、はっきり気がつく。 空から眺めなくてはわからないものだってきっと あるはず…

デビルアローは超音波

「ケータイ小説は文学なの?」 みたいなくだらない話題に、さんざんつきあって から映画「デビルマン」を地上波で、鑑賞すると あれほど非難の嵐だった棒読み (オレ、デーモンになっちゃったよ) も、超シリアスなテーマなはずなのに割り切った おつきあいみ…

駅前世界遺産

3つ星フレンチの隣りは、焦げ茶レンガタイルの たまらなくアーベインな、低層マンションである。 駅から徒歩1分。1階にはマクドナルドと、輸入 キッチン用品がメインの、メタリックな雰囲気の 雑貨屋。昨今、流行りな東南アジア物は扱わない。 アメリカン…

大量はかい兵器の作り方教えます

しかし平成のお姫様のお城が14億ってのは安い のか高いのかよくわからん。 今年のお正月、骨董通りのカバンや(ロス疑惑で おなじみ)で福袋15万7千5百円。としてある のを見たときにも、同じような感じがした。 情報もとむ 先日、映画「愛ふたたび」を…

バカけんちく

平15年3月築駅歩6分71坪バル12平34階 ペントハウス眺望良賃貸駐車場空有 1LDKジャグジ化粧室20畳ミストサウナ 麻雀スペース鉄板焼寿司カウンタ円柱熱帯魚水槽 玄関脇書斎

おいしいひつじの続き

−2− エレベータで柩が降りてくるのを少しだけ待った。 「どういうんだろね」 「階段とこでTさん(作詞家)にあってさ 『呆気ないもんだな』 て言ってたよ」 「無念てのとは違うよな」 「意味なんかもともとないだろ」 「てか意味のないことすら忘れさしちゃ…

おいしいひつじ

−1− 市民ホールの2Fは、天井が低く、やけに明るく 存在を感じさせないくらい空調は、完璧だった。 3列に分けられた黙座は、向かって右から、親族 関係者、一般である。200名ほどが臨席するに 至った左翼は、15分前には2人しかいなかった。 うちひ…

 −19−

カーテンを閉めたまま、ベッドでスタンダールを 読んでると、ウォンウォンと直管マフラーの音が 次第に大きくなった。 夜になると鮭が河を上るように、暴走族の諸君が ここらまでやってくるのは、1年で何回もない。 盆と正月、夏になりかけた連休の深夜くら…

例の病んでる問題

id:takopons さん。拙ブログは基本、携帯からの 書き込み専となってまして、お手軽なidコールで 失礼をいたします。どうぞご容赦を。 すでにブクマで語ってますが、あのエントリーを 最初に読んだときの、私の感想は 「デートで男の車に乗りこむのに『失礼し…

南京大虐殺と新自由主義

日経・私の履歴書「アラン・グリーンスパン」 第7回 「当時私はある考え方に引かれていた。経験論の 極端な形の一つで、論理実証主義と呼ばれていた。 要は、事象を直接観察できなければ、それは存在 しない、概念的な土台がないという考え方だ。 ランドの…

リインカネーション

ファッション誌で振り返る2007年 まだまだイキオイたっぷりの新年、株価に不安を 感じた夏、そして記憶もまだ新しい秋冬、激動の 今年を、女性向けファッション雑誌からの抜粋で 振り返ってみたい。 1月7日発売号 あなたの毎日が生まれ変わる! 新・グ…

探険隊歳末スペシャル

「体毛5M!ジャングルに世界1の卑怯者を追え」 一定の知性を備えてるはずのいい大人が集まって 結局は「卑怯」とか「信じれない」みたいな話に しか落ちてかないのは、それなりの訳があるのだ。 古典文学の「恋」から、この問題を考えてみよう。 匿名−実…

シリーズはてな名勝負

ふつう 「まいど恐れいります」 とか 「お忙しいとこすみません」 は、挨拶である。 「忙しいとわかってんならくんなよ。じやあの」 みたく返せば、見識を疑われるだろう。 「この人アタマに血が上ってるけど、大丈夫かな?」 そんなクエスチョンを 「お忙し…

島原の乱07

2ちゃんの名スレ 「天草四郎に打ち勝つファッションを教えて」 を見ればわかるように、ビジュアル系のルーツは ガイアが俺に囁くあたり、つまりこのへんにある。 迷彩服−戦国武将のヨロイ フルフェイス・ヘルメット−カブト ゆえにアイテムとしての火繩銃が…

ポップカルチャーの終焉

「リアル」の意味については、ブクマで定義した。 なにかを「書く」というのはそれだけでとっても 悪いことで、だからあんなに面白いのである。 スタンダールは 「文字の与える幻覚作用」 とまで言いきってる。お馴染みの 「ネットと現実を混同して、とんで…

デジタルばん2007年この1冊

社会がシャッフルされる時、人は常に善悪、自由 そして意志を問い直す。これらは組合せの問題だ。 果たして善意をもって悪をなす自由がありうるか。 構造から倫理へアプローチするのが、ピカレスク ロマンである。 「ジュリエット或は悪徳の栄え」 を見れば…

1/1計画

今年は革命の年だったから、順当にいくと来年は 幻滅の年となるだろう。 すなわち 「現役スチュワーデスが、貴方の夜のフライトを 脚線美でアテンダント!」 みたいに景気よく煽られても 「パトラッシュ。。そっとしといてあげようねぇ」 ということで、袋綴…

第2シーズン

FOXで、楽しみにしてた 「マイ・ネーム・イズ・アール」 が始まった。 主人公のアールはTシャツ、Gパン、ネルシャツ 無職のチンピラである。まわりも全部、DQNで 固めた、ドラマ仕立てのコメディーだ。よく 「下には下がある」 などと自嘲したり、ふ…

ニセモノのクリエイティビティ

先日、表参道に旗艦店をオープンさせたばかりの 某ブランドは、一説には本国での売り上げよりも 日本にある店、全てを足した数字のほうが高いと 言われてる。ファッション板では鬼。トレーナー 8万のプライスタグも、もうすっかり麻痺してる から、血圧もそ…