デビルアローは超音波

ケータイ小説は文学なの?」
みたいなくだらない話題に、さんざんつきあって
から映画「デビルマン」を地上波で、鑑賞すると
あれほど非難の嵐だった棒読み
(オレ、デーモンになっちゃったよ)
も、超シリアスなテーマなはずなのに割り切った
おつきあいみたく、さっぱりしたストーリー展開
も、時代を先どりした感性だったのではないかと
思えてくるから不思議である。
実際、日本人のメンタリティは、この1、2年で
大きく換わったような気がする。
数年前のわれわれは、もはや別の惑星の住人だ。
具体的には、より刹那的で、かつ淡泊になった。
もともと基本は執念深い民族なのだし、なんとも
冗談のような存在である。



とそんな話を、週末の夜、訪れた古書店の旦那と
かわしてたのだった。
思いあたるふしがないか尋ねると
「あーあるある。あるねぇ」
と返事する。ここは、はてなの古本系ブログにも
たびたび登場する、花街の老舗なのだが、旦那は
中核派だし、かつては貸本屋だった関係上、漫画
雑誌のはやうりをしてて、収益の大半はそっから
揚がってるし、それゆえにサブカルチャーという
歴史観に未だ到達してない
(カウンターカルチャーで、時間軸が停止してる)
から、「パリからの旅」堀内誠一著が400円で
さしてあったりと、東京1かわった店なのである。



旦那の話では、週刊漫画雑誌というものはいつも
毎年、1月は売上げが落ちるのだという。きっと
受験とかの影響ではないか。そして、成人の日を
すぎたあたりから、だんだん数字は回復してって
2月はまあ、そこそこ。
それが今年の1月は、例をみないほどダメだった。
回復も2月の半ばくらいまでかかった。いっけん
するとなんの変哲もない、いつもの日曜日。だが
以前と決定的に、違う点があるのだという。
「雨がふったり風がふいたりすると、去年までの
ざっと半分だよお客さん。どうなってんだか」
これまで天候に左右されるようなことはなかった
らしい。それが不気味でならないのだ。
あれからいろいろあったんだよ。と言うしかない。