1/1計画

今年は革命の年だったから、順当にいくと来年は
幻滅の年となるだろう。
すなわち
「現役スチュワーデスが、貴方の夜のフライトを
脚線美でアテンダント!」
みたいに景気よく煽られても
「パトラッシュ。。そっとしといてあげようねぇ」
ということで、袋綴じを破る気力も体力ももはや
残ってない。
そんな状況が、やってくるかもしれないのだ。



「ベストセラーの構造」
によると1983年、当時の日本はこうだった。
1/1な人たち→天皇陛下、スター、有名人
1/1億な人々→庶民
だが、庶民もそれぞれの家族との関係においては
かけがえのない存在。例えば
お父さん−わたし
においては、1/1でありうる。



さらには属性と階級意識の問題。
このころ日本は、1億総中流と言われてた。
どのような心理操作の結果、人々が勘違いするに
至ったのか。
筆者はこれを、あたかも現在おこなわれてる
「萌えのデータベース」
論議と重ねあわせるように解いてく。
「上場企業のサラリーマン」
「年収600万」
丸ノ内OL」
アルファブロガー
のような属性と同一化することによって、可能に
なったと述べてるのだ。
もしもあなたが
「TBS巨泉のクイズダービー視聴者」
だったとしたら
番組平均視聴率20パーセント
ゆえにブラウン管まえのあなたは
1/500万の男(または女)−中流なのである。



携帯小説の萌え面からの解釈はイデオロギー操作
なぜならば階級闘争の観点からすれば、中流階級
こそが構築物、虚偽意識だからである。
みたいな難しい話をするつもりは、さらさらない。
しかしもう中流なんてどこにいるの?
と薄々みんな感じてしまってるのも事実だ。
ひきあいに出して誠に申し訳ない。
「OLごときにとやかく言われる筋合いはない」
である。



あれを聞いたときの大半の反応は
「それじや何様になら説教されてもいいの?」
だった。
発言者は、自らよって立つことのできた世界観が
崩れてしまってると、魂の叫びをあげてるのだ。
ナンバー1よりオンリー1の時代である。
セカイ系とは、1/1計画のモデル地区のような
ものなのかもしれない。



今年は、三丁目の昭和価値、中流階級な世界観に
人々が
「ハア?」
と意見した年だった。
全員が有名な町で、有名になろうとしてるやつを
想像してもらいたい。
全体主義国家に、すでに暮らしてるにも関わらず
ベネズエラ国民の選択に乾杯」
そう呑気にエールを送るようなものである。
「まさか?ないない」
とは思ったものの、1流料亭ではバイトの権限が
板前や幹部社員のそれを超える、とまで囁かれた。
それほどまでに、世界と我々ひとり一人は対等だ。
今や友達の友達はおろか家族ですらも対テロ戦を
疑ってかからねばならない。
それほどまでに相手がベトコンか、敵味方見当の
つかない完全な都市ゲリラ戦である。
プラチナ通りを何往復しても誰がシロガネーゼ
よくわからないのも仕方ないのである。