8年まえ

米「WIRED」誌・1999年9月号より抜粋



デジタル・バブルが単なる泡でなく、複合素材で
できてるなら、どうだろう?
ダウ平均が4年のうちに3万ドルを突破したら?
我々はポストモダン相対主義に、慣れてしまい
進歩の実体面について語ることを、アレルギー視
してはいないだろうか?



現在、富裕層が享受してるものは2020年には
すべての手にわたるだろう。
専業主婦、プライベート・シェフ、6ヵ月休暇・・
156ページを見ていただきたい。
ダウは10年後に5万ドル、25年後には10万
ドルの大台を超えるだろう。
収入は増加し、消費財は割安になる。
我々はもっとたくさん自動車を、もっとたくさん
電話回線を、もっとたくさんの風呂場を、もっと
たくさん旅行し、本や液晶ディスプレイや兎に角
なんでもいっぱい買うのだ。
量から質への転換も大事だ。
グローバルビジネスネットワークのオジルビィ氏
によれば
「確かに沢山ワインを飲むかもしれないが次第に
高級ビンテージワインへ嗜好は変化するのでは?」
それによって、例えば流行のエリアに建つ不動産
プライムアドレスの物件は、想像を絶する以上に
この世のものとは思えない値段と化す。
高級車、服飾、リゾートホテルなども同様だ。
しかし富裕層が増えれば皆が恩恵をうける。
中流階級は、ひと世代かふた世代まえの金持ちの
ライフスタイルを楽しめるわけだ。
その証拠に、今ですら優秀な庭師を見つけるのは
歯医者えらびくらい難しいのである。







156ページ
終わりなき成長の5人のチャンピオンたちに聞く



1)貧富の差がひらいてるなんて、妄想ですよ。
それより私が心配してるのは、他人に奉仕せずに
富を築けると勘違いしてる連中ですな。やつらは
ここ50年、マルクスばっか読まされてきたから
誰かれかまわず金品を取り上げる泥棒行為が則ち
資本主義だと誤解しとるんだ。



2)10ドルで買った株が、20ドルになったら
10ドル金持ちになったと感じる。でも換金せず
クレジットで買い物するのが、善きアメリカ人だ。
たくさん買うのは豊かになったと思うからでしょ。
仮に株式相場の上昇がとまったとしても、その分
小売り業の利益が職の機会を創造し、給料になる。
これが富を創造してるのです。



3)ダウが今後、10年で10万ドルになるには
年率28パーセント上がらねばなりません。最近
そのくらい上がってますけどね。しかしせいぜい
20パーセントじやないですか。来世紀半ばには
25万ドルから40万ドルてとこでしょう。でも
2008年か9年には、ベビーブーマーが消費を
抑制しはじめるから、12年から14年はデフレ
かもしれません。



4)成長の秘密は職を失うことにつきます。
70年に比べ10日も休みが増えてるんですよ!
忙しいと感じてるのは旅行業者がそう感じるよう
仕向けてるからじやないですか?



5)たしかに我々はモテたいからやってるのかも
しれません。大事なのはその辺をつかさどる脳の
仕組みを説き明かしてくことではないでしょうか。