アンジェラ・アキの呪い

NOVAつぶれる
恐るべきバツいちの言霊パワー
あの髪ふり乱してラグランのロンTの組み合わせ
どうも幻魔大戦っぽいと思ってたら




女は恋をすると、そして問題の男は女房が孕むと
ポエムを書く動物なのだ。
むかし、年上のお姉さんから、なにげなく借りた
小説「ノルウェィの森」
読んでると
「だいじょうぶ、いっぱい出していいのよ」
みたいなページにことごとく、爪の痕がついてて
返すにかえせず、こわい思いをしたものだった。
村上春樹といえば
「120本めの煙草に火をつけ、パスタを茹でた」
くらいのぬるま湯だと勘違いして、油断したのだ。
けっこうがんばって書いたじやないかとも感じた。
かたやプルースト
「『彼女は素晴らしく美しかった』などという嘘
でなく、ちゃんと自分の気持ちに正直に『彼女を
抱けてたいそう愉快だった』と書かねばならぬ」
そう述べてる。
私は不幸にして
「DNAてなんでつか?」
て具合のボンクラなので別にどうでもよかったが
もうほとんど忘れてしまったが
「南米?だか東南アジア?の生ゴム産業に多大な
投資を余儀なくされたのであった」
てのはいったいなんなんだ?とは思った。私なら
「膣外射精に失敗したのでそれからはコンビニで
なく薬局で大きな箱でコンドームを買いきちんと
ハメてやりまくりました」
当然、こう書く。これがリーダビリティである。
なぜなら、この1文がその後ナマで中だししても
中だししても中だししても孕まなくて、2人して
えらいこと落ち込みました。
という事実に影おとす形でキイてくるからである。
ひらたくいうと
「やっべ、あんときゴム姦だったから妊娠しねえ」
とはっきり記さなくても読者に不安が伝わるのだ。
それをあのようなオブラートで包んだ表現とする
のは、不誠実だと私は考える。
もちろん、私は彼を信用しない。
おそらくはそれが−許すべき庶民の気恥ずかしさ
とやらからでてきたものだ。とはわかってるが−
まわり回って
「うまくいかないのは、どこかに『正しいSEX』
というモノがあるはずだ」
という幻想をふりまく手助けをしてるのでは?と
どっかにひっかかるからだ。
無責任だとも疑ってるのだ。
インテリでいるだけで、趣味がいいだけで充分だ
と思ったらおおまちがいなのである。