ブランド古着

ここでいうブランド古着とは、ビンテージの類い
ではなく、生産されて20年未満をさす。
今月に入ってから、EBAYではブランド古着の
高騰が続いてる。
例えばフランスのとあるブランドの場合、ざっと
みて以前の2倍といってよい。
2ちゃんのファッションスレでは、EBAYにて
競り落とした商品を、ヤフオクへ出品し、利鞘を
稼ぐ連中をこれまで
「転売厨」
と、軽蔑してきたのだが、もはやブランド古着も
中古外車のように、ヤフオクで買ってアメリカで
売ったほうが、よほど美味くなってきた。
オークションの場合、特に、アタマに血が昇った
ひとが2人いさえすれば、たちまちつりあがる訳
で、相場が簡単にできるのである。
とはいうものの、中古のベンツとは事情が違って
この分野、EBAYではこれまで相当な物好きか
日本人でなければ、手を出すようなシロモノでは
なかったのだ。
数年まえまでは、最後まで争ってる全員がフロム
ジャパンというのも別段、珍しい話ではなかった。
ひとたびオークションが終了し、慣れない英語で
メールを送ったら
「お世話になります。よろしくどうぞ」
レスがあったりもしたくらいだ。
そんな牧歌的な時代はさり、これは完全に新しい
流れである。
だから現在、熱心に入札してるアメリカの人達は
大金を張ってぎりぎり争ってるとは思ってない。
端的にまだ、小銭だと思ってるはずだ。
おそらくは
1)景気の先行き不安。ローン返済金利の上昇
2)店舗での買い物を控えるようになる
3)それでもなんか買いたくてたまらん
4)ネットオークションがあるじゃないか!
ではないか。
そういった意味では、アメリカにも日本型の下流
階級が出現したのかもしれない。
やがてマンハッタンの勝者はユニクロでもAPE
でもなく、コメ兵な時代がくるのかもしれない。