キャシャーンがやらねばアウトソーシングしたらいいじゃないの?

代理店社会主義リアリズムを考える


もうこの先、IT革命でボロ儲けなんかムリめな
ふんいきがただよう中、いまこそキャシャーン
ふりかえってみたい。
ネットでかわされてた論
1)画面がオサレ
2)セリフというより説諭の集合体
3)↑少なくともそんなタナあげして非難かます
あなたたちよりは高潔で誠実かつ上等
といったものであった。
なぜニセモノルイビトンはいけないのか。
それは「フリーライド」だから。らしい。
たとえばブレード・ランナー未来世紀ブラジル
マイノリティ・リポートなんかと比べると見事に
タダ乗りな世界観。
特定なセクターが、ごっそり抜けてるのである。
まず買い物をしない。
2つで十分なのかどうなのかはっきりしないのだ。
それから強力ワカモトの看板もない。
つまり商品経済の痕跡はどこにもみあたらない。
なのに核エネルギーベースな重工業とバイオには
きっちり、依存してるのだ。
きっと自由化のあおりで地方が荒廃し、生産業は
ぜんぶ第3世界へ流出してしまったのであろう。
もしくは日ごろお仕事で、さんざんPVやCMに
おせわになってるから、魂の叫びを表現するのに
関わりあいになってまで、あんまりうるさいこと
言われたくないの…てとこなのかもしれない。
そのツケを噛みあわない会話、あいまいなまんま
ずるずる崩壊の危機に瀕するアイデンティティ
おぎなうハメに。
悪の親玉は既存のインフラに、ルビーのゆびわ
ES細胞に、街の貧乏人は守り神キャシャーン
ダンナは(当時の)嫁の歌に頼りっぱなし。
そんな状況下でキャシャーンがやらねばならない
ことはといえば、逆説てきには悪役を演じること
現代における悪、キッチュ、凡庸な正論を大声で
述べ、みんなから煩がられることである。
するとこれはSFの皮をかぶってるが、ルーツは
無責任時代課長島耕作のような、サラリーマン
金太郎の系譜だとわかる。
今日われわれは、社会正義をもアウトソーシング
するようになった。
おかげで
「SはサービスのSなんですよ。わかります?」
みたいなありがたいお話をイヤというほど聞ける。
デビルマンはどうやら天然(…になっちゃったよ)。
ジークフリードがそうだったように、英雄は白痴。
かつ退屈でうんざり。
て属性(説教ヒーロー)は、新しいのではないか。