Life 来世で弥生さんに逢えたら

愛知県で闇の職業安定所サイト内
スレ「裏の仕事あります」
みて集まった3人、通りすがりの女性を襲い殺害。
7万円やまわけ。
これまでのわが国では、考えられない事件である。
日本の未来は、どうなってしまうのだろう。
こういう短絡な思考をする連中は、軍隊にいれて
大陸の野蛮人を、皆殺しにしてもらいましょうよ。
どこのブログを覘いても、上記のごとく良心的な
意見をもって、なにごとかを釣りあげんとしてる
ひとたちばかりだった。



考えらんないというが、ホントにそうか。
西村寿行(後期)バイオレンス小説まんまの設定
ではなかろうか。昭和55年・長者番付作家部門
いちばんの先生だ。
ざっとみつもっても100万人はこのプロットに
おなじみのはずだ。
忘れたとはいわさない。
ほんの27年前に、しっかり考えてるではないか。
このボケッぷりは動物園でチンパンジーに小石を
なげられてもしかたない。
そう思わせるくらいの、狂気の夏であった。



タイトルにもあるようなこの手あいのありがたい
おはなしの数々が、なぜひとびとの記憶に留らず
ジェットストリームで忘却のかなたへ飛び去って
しまうのかというと、それはそういうもんだから。
アフィリエイトだの速読術だのライフハックだの
およそ人類のあかるい未来をくち約束してくれる
すべてが、ひごろのキツイ抽象労働からわれらを
780円ぶん解放してくれるために、存在してる
すなわち忘れるために、読んでるからなのだ。



それはいったい、なんで暗いのか。
リスク分散型社会においてわれわれが対峙してる
のは、合理主義の闇である。
本来、勝ちぐみだのまけ組だのは、能力や幸せと
ぼんやりむすびついてるにすぎない。
ところがマルクスもいってるように、合理てきな
ものが善で不条理が悪な世界では、非合理てきな
判断を人生の局面において、くだしてばかりいた
から目下、ホームレスは橋下に寝てるのであって
それゆえ灯油をかけ、点火したライターを片手に
ひざまづいても、かまわないのだ。
合理的に振舞えないものはおぞましい、とうてい
みるに耐えない悪なのである。



そもそもウラに「職業」も「安定」も「仕事」も
ないだろう。
裏の公務員などと自称できるのは007くらいだ。
いきなり殺しといて「死刑が怖くて自首しました」
いくらなんでも、身勝手でなないか。
そうニュースで言ってたが、本人たちはしごとの
つもりでやってたのだし、ごく当然な反応だ。
さらなる安定を求めた、合理的判断でしかない。
このていどの妄想を「計画てき」と呼ぶのならば
彼らの合理的世界観をも、うけいれねばならない
のである。