フェイク?

芸術作品のオリジナリティとは、なんだろう?
谷崎潤一郎ゴッホの黄緑、モンティセリの黒を
ひきあいにだすように、答えてる。
これまでのような黒でなく、影を黄緑で描くのは
ゴッホの発明といってよい。
その人だけにしか見えないものを、とらえるのが
オリジナリティだとすれば、はたして外部からの
刺激(いわゆる平均的な現象一般)と内部からの
感覚(空想による幻覚)とでは、どこが違うのか。
自然主義の偉い人は、そこんとこがわかってない。
現実なんて飾りですよ。みたいな話である。
いってみれば「円盤」とは、ポップカルチャー
おける、オリジナリティ。1番、どこの誰にでも
わかりやすい「その人しかみえない物」であろう。



対してこの盗作騒動は、難解だ。
「たしかに弁護士もでてきて対応してるし盗作は
とうさくなんだろうけど、世界像をがらりとぬり
かえてしまう概念をパクったというより、どっか
雑誌にでてたやつの孫引きの引用の転載が一致し
編集権との絡みもあって、いただいちゃった先が
『ほんとに、もとネタの本を所有してんのか?』
みたいな、グダグダな展開になってるんだって」
てなうわさだった。
地球存亡のピンチなんだけど、松坂慶子の体内で
闘ってるセブンとダリーを見てるような雰囲気も。
つまり、内容と形式のコラボ感がおもしろいのだ。
最高にポッピズムな、オリジナリティのまわりに
零度の盗作とでもいったものが、繭をつむいでる
のである。



しかし正直なところ、たかじんの何でも委員会で
高名な評論家の
「社長が政治家と繋がりがあるからではないか?」
発言が、たまたまつけたTVで流れてたみたいな
脱力感は、どっからくるのだろう?
山田風太郎ドラえもんなんか…」
の時にも、あぁ。ヲタク・イズなんたらってのは
こういうことだったのか、と思った。
ヲタク。ってのはそもそも、ディテールに対する
過剰なまでの、知識を有してる人をさすのだろう。
オレしか持ってない。みたいな資料やプロップを
盗んできてでもゲットしてまっせ。的な。
「作品のコピーは所有してます」
はないだろうよ。
「第3世代は萌えと消費で歴史に無頓着…」
て論調だった。
第1世代は、その影響をうけたんだろうか?